今日の佳き日に

「確かに知ってる声だと思ったの。」

まなちゃんはあらざるの地で自分の記憶を鬼太郎にあげてしまい記憶を失くしてしまいます。
10年後、成長したまなちゃんに襲い掛かった妖怪を退けた鬼太郎を見て記憶を取り戻すのですが、これはまだ記憶を失くしてすぐの頃、晴れて高校生になったまなちゃんです。

個人的な考えなんですが、まなちゃんは10年後のあの時に記憶が一度によみがえったのではなく、少しずつ戻っていったのではないでしょうか。
鬼太郎たちと過ごした場所や季節、においや音、そういうものに触れるたびに心を取り戻していくような。

一方、鬼太郎たちは、記憶を失くして日常生活を送るまなちゃんをずっと見守っていたと思います。
はじめは記憶が戻ることを望んでいたかもしれません。そのたびに期待して落胆して、虚しさや苛立ちを抱え、それでも会いに行ってしまう...

鬼太郎とねこ娘の声がまなちゃんに届いた瞬間があったに違いないと思います。

ちなみに。
親バカなまなちゃんのご両親ですが作中ではあえて名前を呼ばせていません。
鬼太郎の声が引き立つかなと思って...細かすぎる設定でスミマセン!
2021.04.11